2011年11月24日木曜日

「暮らしのシェア」 4回目が終了しました。



こんにちは。小さな街の小野です。

先日の11月10日に暮らしのシェア4回目の収録が終了しました。今回は、
いつもお手伝いいただいている北野さんに変わって清水さんにお手伝いいた
だきました。

4回目のゲストは、七ヶ浜町で、海苔と米の有機栽培に長年取り組まれている
星 博さんにお仕事の話しを中心に震災体験を通した暮らしのヒントをお伺いし
ました。いつもお仕事をされている格好で収録を進めていきました。とても格
いいお姿です。(朝に海に出たそのままの格好だそうです)

半農半漁のお仕事をされている星さん。農、漁それぞれのフィールドで得た経
験を別のフィールドへ持ち込み、実験を重ねる事で違和感のない独自の生産方
法を築きあげてこられました。海と山のどちらにも敬意を払い、丁寧に「生産
する事」を続けている星さんの探究心は、「より美味しくなるように」、「よ
り人の免疫力を高められるように」という想いからでした。震災以前に作られ
た貴重な海苔をいただきましたが、味が濃くて、心から「美味しい」と感じま
した。

そんな星さんは、海岸から200メートルしか離れていない、丘の上のご自宅で
震災を体験しました。商品も道具も船も津波で流され、田んぼには津波と共に
大量の瓦礫が流されてきたそうです。収録後「途中で声が詰まっちゃってごめ
ね。」と、ほほ笑みながら仰っていましたが、私たちはこうした体験を聴い
ているのだなと、改めて強く感じました。今後も気を引き締めて暮らしのシェ
アを続けていこうと肝に銘じました。

特に印象的だったのは、星さんの向き合おうとする姿勢でした。問題が出れ
ば必ず立ち止まり、日々勉強をし、長い時間が掛ろうとも必ず実験をして乗
り越える。とても力強いなと感じました。この力強さが家族や暮らしを守り、生
産の質を上げる要因になっているのではないでしょうか。


星 博さん、色々なお話しを聞かせて頂き有難うございました。

星のり店さん  http://www.hoshinori.jp/

いつもこのブログでは、収録の感想しか書いておりません。興味のある方は
是非上に貼りつけているアーカイブをご覧ください。ゲストの声を聞いて下さ
い。


http://recorder311.smt.jp/movie/8537


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「車座カフェトーク」第二回目がいよいよ明後日となりました。まだ席に
余裕があるようですので、興味のある方は是非ご参加ください。
詳細は、コチラ → http://bit.ly/uwBUND

2011年11月18日金曜日

車座カフェトーク 番外編

先日、車座カフェトーク第二回目のお知らせをした所ですが、急遽、作家/
平和活動家/インド哲学者の正木高志さんが熊本県阿蘇よりいらっしゃる
ことになりました。急なお知らせになりますが、車座カフェトークの番外編と
して交流会を持ちたいと考えています。是非ご参加ください。



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車座トーク 番外編
「正木高志さんとブランチ交流会 ~みちのくとあそをむすんで~ 」
 

11月23日(水/祝) 
open 11:00~    start 11:30~   close 14:00
 

休日のブランチをみんなでいただきましょう。
(パンやくだもの、お餅 etc持ち寄り歓迎)
 

参加費 1000円(ブランチ代込)
 

場所 spaceship 仙台ゆんた  
〒983-0833  宮城県仙台市宮城野区東仙台2-7-7
 

定員 15名
 

予約 yunta@me.com
http://web.me.com/yunta 






【 正木高志 ( まさき たかし ) プロフィール 


作家/平和活動家/インド哲学者。 熊本でアンナプルナ農園という無農
薬茶園を開拓、執筆活動を続けながら、様々な活動を行っている。
春分から夏至にかけて若者たちと共に島根県出雲から青森県六ヶ所村ま
で歩く「おむすび巡礼/walk9」という活動を主催。 震災後は、九州での脱
原発活動の中心的な一人であり、また一昨年に韓国の若者、日本の若者
たちが共に韓国を歩くwalk9を行われて、 若い世代の日韓平和交流を、
草の根レベルで活発化されています。 全国のオルタナティブな活動をされ
ている方々、特に若者たちの動きとのネットワークを持つ。


http://masakitakashi.com/


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2011年11月14日月曜日

「車座カフェトーク」 第二回目のお知らせ。

「支援の現場から(2)ー原発震災避難者受け入れのそれぞれー」

未曾有の大震災、そして原発事故。避難するかしないか、放射線量の高い

雨樋の下や側溝の土をどうするか、何を食べるか食べないか。8ヶ月経って
も状況は変わらず、情報収集にも日々の選択、決断にもみな、疲れています。

そこで、「一食でも安心して、楽しんで食べてほしい」そんな気持ちで、

京都の友人が野菜を送る企画を考えてくれました。関西でカンパを集めて
沖縄・伊江島のお野菜を買う、というしくみです。お野菜は農民が米軍に立ち
向かった誇り高い歴史がある伊江島の「わびあいの里」から届いています。

これまで、せんだいコミュニティカフェ準備室でおこなった「沖縄ナイト

やロックカフェ「NO NUKES,LOVE&PEACE with Rock'n roll」でお野菜を
使わせて頂きました。

このお野菜企画をして、かつ、7歳の息子を里子として預かってくださった

屋嘉比さんが仙台に来られますので、ぜひ話を伺いたく、場を企画しました。

その一方。仙台も福島県の高汚染地域に比べれば、比較的放射線量が少ない

ということになります。放射能汚染地区におり、様々な事情のために避難移住
できない母子のために、週末などに比較的汚染程度の低いエリアの宮城県内で
合宿しながら、母子双方の心身の保養を目的とする「母子週末保養プロ ジェクト

ちいさなたび Japan」があります。

仙台にいる私たちができることは何か。ちいたびのゆんた美樹子さんからも

お話を伺います。

前回の車座カフェ同様、ほっとした和やかな会で皆さんとお話しできること

を楽しみにしています。 



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 日時:11月26日(土)13:30~
場所:仙台ゆんた  仙台市宮城野区東仙台2丁目7-7
(JR東仙台駅下車 徒歩6分/市営バス:東仙台営業所行き「東仙台」下車、
バス停向かい)
参加費:600円(飲み物、お菓子付き)
定員:15名
主催:せんだいコミュニティカフェ準備室  
http://sendaicommucafe.blogspot.com/
申込・問合先:070-6954-3156(皆川) 





 【コーディネーター】
皆川万葉(パレスチナ・オリーブ、せんだいコミュニティカフェ準備室)
 
【ゲスト】
・屋嘉比 優子さん(自己紹介)

はじめまして。震災からも原発事故からも遠く離れた京都で暮らしています。

7月からの4ヶ月弱、七歳の単身避難を受け入れて共に暮らしました。「共に」
あることの困難さと豊かさ、可能性と不可能性について、深く学ぶ経験でした。

私は性暴力
サバイバーの自助グループで、あるいは自立生活をしている「障害」
者の日常の中で、やはり同じことを繰り返し学び、問い直して暮らしてきました。

いつも他者とは水平な位置には居られず、しかしその限界を抱えながら車イス

を押すこと、サバイバー同士で分かち合い支え合うこと、それは目の前の七歳と
の時間がそうであったように、今日の暮らしをお互いが自立して生き合うという
ことの実践でしか、向き合えない。

性ある生として、の残酷さ美しさ、終わらない不平等の中でどう
サバイバルで
きるのかを追求しながら、沖縄の土から反戦と希望を考え続けています。

わかりにくい/伝えにくいので、お会いできたときに皆さんと 何かを交感でき

ればと願っています。よろしくお願いいたします。
 
・ゆんた美樹子さん
シュタイナー幼児教育者。spaceship仙台ゆんた 虹のこども園運営。原発震災
後「母子週末保養プロジェクト ちいさなたび Japan」を始める。

仙台ゆんた 
http://web.me.com/yunta
母子週末保養プロジェクト ちいさなたび Japan http://chiitabi.com/

2011年11月10日木曜日

「車座カフェトーク」終了しました。


















先日の10月29日にbook cafe 火星の庭さんで行われた車座カフェトークが
終了しました。


「支援の現場からーそれぞれのつながり方ー」というテーマで、ゲストの方々と
テーブルを囲み、ざっくばらんにお話しをしました。当日は快晴で、会場に差し
込む日差しがとても気持ち良く、和やかな空間となりました。その内容の一部
を写真も交えてレポートします。


「緊急支援」と「長期的支援」


ゲストの方々は、それぞれの方法で被災地での仕事づくりの支援をしています。
その活動の内容、それはいつ頃始まったのか、その経緯、どういった視点で
被災地へ関わろうとしているのかを中心に話しを伺い進めていきました。



< 小関あけ美さん  (雑貨・茶ろん もも 店主)>















震災後、 色々な支援をして頂きました。本当に嬉しく、状況が落ち着くにつれて
お返しをしたいなと考えるようになりました。家やお店、車など全てを流された状
況の中でアイデアを思いついたのが「福幸の芽」でした。同じような状況の複数
の友人に声を掛け、陶器、羊毛フェルト、デザイナー、プロデュースとそれぞれ
の特性を活かしながらできあがった福幸の芽はとても可愛く、お返しとしてお届
けした方々の反響がとても大きかったので、販売する事を決めました。有難い
事に半年以上経った現在でも注文を頂き、発送をしています。メンバーへは
「仕事」として依頼していて、その状況が今でも続いている事にとても意義を感じ
ています。


ーーー 始まりは「お返し」として、その後製品化し「継続的に販売」していると
いう事で、緊急的な支援を継続していく事で、視野を広げ活動を変容させなが
ら長期的な支援に結びついているのだなと感じました。


そして、枝元なほみさんを中心とした「にこまるプロジェクト」にも参加していま
す。石巻でにこまるクッキーを作る拠点として雑貨・茶ろん ももを使って頂い
ています。作業に足りない物は揃えていただいたり、とにかくお店が復活する
運びになった事はとても嬉しいです。

仕組みはとてもシンプルで、チームむかごさんからにこまるクッキーを作る為
の材料が届きます。その材料をレシピ通りに作ります。こねて、丸めての簡
単な作業なのでどなたでも参加する事ができ、集まったメンバーで楽しみな
がら作ります。出来あがったクッキーをパッケージングしてラベルを貼るまで
が作業となり、完成したクッキーは東京へ送り、そこから取り扱い店へ届けら
れ販売されます。そこで売り上げた利益の一部が製作をした私たちに支払
われるという形です。何度か作業をしてみて出てきた課題は、クッキーの出
来上がりがマチマチになってしまう時があると言う事。これは、固定メンバー
での品質強化+被災者支援としての仕事として継続していく事を目指します。


ーーー 会場で、楽しく作業している様子が小関さんから伝わってきました。
仕組みがしっかりとしているから安心して関われるのはもちろん、集う事で人
と触れ合い、話しを交わせる喜びも参加者にとってはとても嬉しい事であり、
また参加したくなる動機にもなるのでしょうね。


< 佐藤博子さん (まめまめ手仕事プロジェクト)>
















震災後、友達と何か出来る事は無いか?と被災地や仮設住宅に雑巾の材
料となるタオルを集めて届ける活動に参加していました。その中で、どうせ
作ってもらう材料を届けるのであれば刺子の材料など作って楽しいもの、達
成感のあるのものの材料を届けたい、という想いからまめまめ手仕事プロ
ジェクトがスタートしました。内容は、手仕事が好きな被災者の方に裁縫道具、
刺し子の材 料、図案が描かれたふきんをお渡しし、図案の上を同じ針目で
運針して商品 を製作して頂き、私たちがパッケージングをして販売をします。
その売り上げの 一部を、製作して下さった方へお渡ししています。被災地
にある仮設住宅の各 所へお届けし、渡すだけではなくワークショップなど
「場」を作る事で作業をする事に楽しさを感じていただいたり、集中する事
で皆さんの気持ちが落ち着けば という想いがあります。今後の課題として
は、これらは手作業ですので仕上がり がマチマチになってしまいます。その
部分どう統一していくのか、それと「こちらから提案して作業をして頂く」とい
う支援の他にも、「既にそのコミュニティで行われている、ものづくりの活動」
を更にしやすくなるような支援もあるのではないか?」という事も考えています。 
 
ーーー お話しを聞いていて、活動を進める中で出てくる問題のひとつひとつ
に 立ち止まり、主体を中心に考え、丁寧に呼応していくという姿勢を強く感じ
ました。 プロジェクトを始める上で、支援を”する側”と”される側”の想いや考
え方、捉え 方のギャップ等々、様々な問題があると思います。更に丁寧な配
慮が必要となるのだなと感じました。


< 遠藤優子さん(ルーテル教会救援) >
















私には繋がりの無い支援地で 、なおかつ「教会の方」というイメージから、現
地の方と馴染むまで時間がかかりました。様々な支援をボランティアの方々
と一緒に活動していますが、そんな中で津波被害にあった空いているグルー
プホームを利用して現地の方が集い、カフェをしているという話しを聞き足を
運んでみると、楽しく和やかな空間ではあるものの皆さん一様に、どういった
発信の仕方をすればいいのか、また発信してもいいものかと困惑している様
子でした。そこで既に活動をしているコミュニティへ参加しそこで作られたもの
をより良い方法で伝える為のお手伝いをするようになりました。石巻市・北上
町ではミサンガ作りをしているのですが、そのパッケージをデザイナーに頼ん
でデザインの中に地図を入れたりどうすればより沢山の方にミサンガをお届
け出来るか話し合いながら製作しています。 実際にサポートをしていく中で感
じた事は、こういったコミュニティの輪へ入れる方と入れない方がいるという事。
このような小さな隔たりをどう捉えて、この先を見据えた時にどういったサポー
トが出来るかを考えています。

ーーー 遠藤さんの言う「小さな隔たり」は様々な場面、状況で起こるのだろう
なと感じました。取り除く事ばかりに注力してしまう事もまた状況を硬直させて
しまう要因となるかもしれません。先を見据え、どういった方向が最適かを”継
続”して深く考えていきたいなと思いました。 

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それぞれのお話しの後、参加者の皆さんも交えて話しを重ねていきました。
「楽しんで頂く為に」、「やりがいを感じて頂く為に」、「仕事に繋がる選択肢の
一つとして」など、被災された方々との関わり方や、関わる際の姿勢などの
話しが多かったと思います。それは、「相手」へ対しての気持ちの大きさでも
あるのかなと感じました。しかし、実際に現場で優先されるべきは「気持ちの
押し付け」ではありません。では、どうしたら良いのだろう?次回の車座カフェ
トークでも、引き続き深く考えていきたいなと思います。皆さまはどう感じまし
たか?


ちなみに、今回の車座カフェトークでは初めに「”被災地支援”や”ボランティア”
と聞いて何をイメージしますか? 」という質問をし、紙に書いて頂きました。「話
し相手」や「繋ぐこと」、「寄り添う」などが多かったのですが、特に印象的だった
のは「”~しなければならない”と問われている感じ」という言葉でした。「問われ
ている」は、もしかして「囚われている」ではないのだろうか?とも感じます。~し
なければならないわけではなく、「~したい気持ちで溢れている」でありたいなと
僕は個人的に思いました。

参加者の皆さま、そしてゲストの皆さま、大変有意義なひと時となりました。
本当に有難うございました!
 

さて、大変長く、そして更新が遅くなってしまいましてすいません。次回の車座
カフェトークは11/26(土)を予定しております。詳細が決まり次第、またこのブロ
グにてお知らせしますね。